情弱になりたくない人の為の情報ブログ X

誰も情弱にはなりたくない筈。でも偏った情報インプットや思い込みで知らず知らずのうちに情弱になっているかも?テレビや新聞の報道を鵜呑みにせず、視野を少し広げて別の視点で考える為のヒントを提供

衆議院選挙を終えて・・・(今日は長いです)

選挙の結果が確定し、自民党議席を減らすも単独過半数を確保野党では議席を伸ばしたのは立憲民主ではなく維新という結果でした。自民党小選挙区で重鎮が何人か負けており、有権者からの厳しい評価を受けて緊張感を新たにしたことでしょう。一方で政権が不安定になるほどには負けなかったのは国家運営という観点では良かったと思います。野党が勢力を伸ばすことは広く想定されていましたが、共産党と手を組んだ立憲民主が議席を減らし、自民党にもっと改革を!と迫る維新が議席を伸ばした事は日本の有権者たちが非常に現実的な選択をしたと言えますね。

 

立憲民主党共産党と手を組んで「政権選択」というスローガンを掲げて選挙戦に臨んだわけですから、万が一にも勝利していれば、共産党が閣内に入るか閣外かはともかく「自衛隊違憲」と主張する政治グループの影響を受けた政権が誕生することになります。中国やロシアが毎日のように領海や領空をかすめ通っているような現状で自衛隊違憲」という主張に近しい政権が誕生したら尖閣諸島どころか沖縄や北海道を守る事すら危ぶまれてしまいます。「閣外だから大丈夫、でも選挙では協力します」という論理矛盾にしっかりとNOを突き付けられたのは良かったと思います。

 

一方で予想外に維新が躍進。同党の創始者である橋下徹氏は「大阪で実際に政権運営の手腕を証明したから」と語りましたが、確かにそうかもしれません。自民党には不満でも旧民主党政権時代の体たらくを覚えている有権者政権運営の実績がないグループに「試しに任せてみる」事の危険性を身にしみてわかっているという事でしょう。民主党政権時代の失われた時間は戻りませんが、有権者があの経験を反面教師にして学び、それが今後も日本の有権者集団の経験として引継ぎ、活かされていくのだとすれば必ずしも無駄な時間ではなかったかと。自民党は保守から改革まで様々な人がいるので、その時々で必要とされる人を総裁に担げば党の色自体が変化するので、日本の国家運営という観点から言えば政権交代のリスクを冒す必要はないと思いますが、建設的野党という意味で維新が自民党に適宜ムチを打つ構図は健全な政治に一歩近づく可能性がある気がします。立憲や共産党の「何でもかんでも反対」は生産性がありません。

 

今回複数の選挙特番を見て思ったのは議員に質問する側の資質も重要という事。前述の橋下氏や池上彰氏は豊富な知識・経験を元に鋭く質問を差し込むので、議員側の回答にも本音がチラリと見えたり、人柄がうかがい知れるような表情やコメントが出てきたり。一方で政治家も職業ですから「知識のない人間には表面的な回答で少し難しそうな用語を交えて回答しておけばそれ以上は突っ込まれない」という事は心得ており、お笑い芸人がさも「知識のない有権者代表でござい」的な質問をしても深掘り出来ないどころか会話がかみ合わず、議員を不機嫌にさせるだけ。「この議員ちょっと高圧的」というイメージを出せればテレビ局的にはOKなのかもしれませんが、全く生産性はありません。一瞬のエンタメとしては楽しめるかもしれませんが、政治家の内側を知ることは全く出来ないので選挙当日に見るのは時間の無駄。情弱にならない為には誰がハンドリングする番組を観るのかが大事だなと思った次第です。

 

■橋下節全開

YOUTUBE等で見られるかどうかはわかりませんが、橋下氏と山本太郎氏のやりとりは必見でした。山本太郎氏はプレゼンターとしては一流なのかもしれませんが、それはあくまで自分だけがマイクをもって一方的に人々に語り掛ける場面においてのみ。知識のある橋下氏に「消費税減税したら所得税が上がることをなぜ言わないのか」と突っ込まれて論理的回答が全くできませんでした。政治の世界の討論ではお互い相手の質問に答えずに自分の主張だけ繰り返す場面はよく見られますが、これは政治不信を招いた悪弊です。山本氏は完全にその路線でした。政府の予算には限りがある以上、消費税下げるなら何かの税金が上がる。そのトレードオフ有権者に説明しないのは政権を取る可能性0%の万年野党だからこそできる芸当。無責任極まりないです。それがうっかり風が吹いて政権交代したら大変なことになってしまったのが旧民主党政権。良い事ずくめの政権公約は実現不可能という事を日本の有権者民主党政権から学んだという事。橋下氏は「山本さんの詐欺的主張に有権者が騙されなくて良かった」とコメントしていましたが100%同意です。

 

橋下氏は立憲の枝野氏に対しても舌鋒鋭く迫っていました。「『政権選択選挙』と銘打って負けたのだから責任取って執行部は辞めるんですよね?」と質問するも枝野氏は「選挙である以上、毎回政権の選択肢を示す必要がある」と論点を微妙にずらして逃げようとしていましたが、要は「本当は政権選択選挙じゃないから負けてもやめないよ」という話ですね。だったらそもそも「政権選択選挙」という本音では思ってもいないスローガンを掲げるなという話になります。民主党政権時代からこの人たちは何も変わっていないですね。掲げた看板も選挙限り。自分の言葉に責任を持ちません。

 

野党である以上は政策実現による存在感アピールができないので、政治ではなく政局ばかり注力してこういう小手先の小ズルい手段にどっぷりつかって抜けられなくなってしまっています。日本の有権者たちもバカではないので、このままであれば野党勢力は選挙の都度、立憲から維新に塗り替えられていきそうな気がします。そして、その方が日本の将来にとっても良い事だと思います。いっそ細野豪志氏のように恥も外聞もかなぐり捨てて政策実現のために自民党に移るという決断の方が「格好悪いけど政治家としては信念がある人だな」と思いますけどね。万年野党の座で存在感アピールに躍起になっているだけなら我々の税金で賄われている2000万円以上の年収を返納して欲しいものですが。